OLD NAVITIMER 2
BREITLING 1994年
機械式自動巻クロノグラフ

HPの外見上G-SHOCKばかり使っていると思われがちかと思いますが、実のところこの様な時計も愛用していたりします。と言うか、樹脂成形の時計ってあんまり好きではなかったと言うのが本当のところです。時計というモノは「職人が金属の固まりから加工して磨き上げた精密な部品の集まりであるべき」等と訳の分からない信念(?)を持っていたりした私だったのです。このOLD NAVITIMER 2(本当はこの"2"の部分、ローマ数字なのですが、OS環境によっては文字化けしたりしますので算用数字で書かせてもらいます)浪人時代から欲しかった時計。それまでは存在すら知らなかった私、「機械式の時計より電池式の方が安いし扱いやすい」等と考えていました。

さて、OLD NAVITIMER 2に関する私事は後にして、歴史を紹介・・・。その始まりは1942年発表の「CHRONOMAT」に端を発します。計算尺を配した回転ベゼルとクロノグラフ機能の搭載。その基本性能はBREITLING機種にそのまま受け継がれていきます。10年後の1952年に、当時の航空航法に不可欠な回転計算尺E6Bを搭載し「NAVITAIMER」が登場。文字盤のレイアウト等おおよそ現行OLD NAVITIMER 2と同じモノで「完全な原型」が形成されました。その後、航空団体関係から認定される程の性能を誇る数種類の機械式クロノグラフのベースとして応用された後、 機械式NAVITIMERは一時生産中止になります。この生産中止に至る理由は不明なのですが、ベースとしての役目を終えたと判断されたのでしょうか?その後「Co.PILOT」や「トランス・オーシャン」等の基盤となった往年のNAVITIMERの存在を知る人々の熱望に応えるように「OLD」の名を冠して復活、1985年の事でした。この時、動力確保の形式として、生産中止になる直前のモデルを忠実に再現し手巻き式を採用したのですが、やがて自動巻に仕様変更。7年程生産ラインは動き続けます。その間、複雑な計算尺機能の両方向回転ベゼルを備える故、犠牲となっていた非防水性を克服するための研究が続き、1992年にその性能に3気圧防水を加え「OLD NAVITIMER 2」となって世に送り出されました。NAVITIMERとの違いは、機能面として前記の防水性能、デザインとしては現行他機種と同じく、クロノグラフ秒針にBLEITLINGのロゴマークが入れられた点が挙げられます。

推測するに、私がNAVITIMERの存在を知ったのは復活時の大アナウンス時だと思われます。この時心に深く刻み込んだのは「NAVITIMEのオーナーになる!」と言う決意。(ここでなぜに「決意」と言うまで強烈な物欲が発生するほど、この時計達を好きになったのかは後に解明されました(後述))ところが当時は学生故、購入する資金も無く売っている店も解りません。当然のごとく周囲に所有している人も皆無で、現物を見ることもなく時は過ぎていきました・・・。

何だかんだで月日は流れ(何という言い回しなのでしょうか(苦笑))就職して2年目、仙台の大学出身であったと言う単純な理由で、仙台の住宅の設計監理を担当する事になりました。遠路、新幹線or高速道路を使っての通いであります。ある時新幹線の時刻に余裕が出来て、久しぶりに仙台市内の商店街を散策していた時でした。とある時計店を覗いたところ、OMEGAやROLEXに混ざって黄色っぽいデザイン(BREITELINGのテーマカラーは黄色)のブースが・・・。引き寄せられるように近づいてみるとOLD NAVITIMER 2の勇姿が!!仕事が忙しいのも原因して、手つかずになっていたの夏のボーナスで即購入です。おおよそ5年の歳月を経てNAVITIMERのオーナーになることが出来たのです。

計器時計を代表する独特のフェイス。大きな円と小さな円、刻まれた細かい目盛り。いかにも計測機器です。
ある時、私がこの時計が好きな理由が解明されました。とある時計専門雑誌に松本零士氏に関する記事が掲載されていて、それによると氏はかなりの時計好きで有名なコレクターでありBREITLING(特にNAVITIMER等の計器時計)に関してもかなりの数を所有していると・・!ふと、小学生の時見ていた氏の漫画(銀河鉄道999の機関車内部等)に描かれる計器類を連想しました。NAVITIMERはまさにその物なのです。大きな円に重なるようにして配置されている円、細かい目盛り、細い針。円と直線の微妙なバランスが創り出す独特な表情。私は自分が好きだった漫画の世界をNAVITIMERに重ねて見ていたのかも知れません。記事の中に、同氏の漫画でNAVITIMERを題材にした作品の一説が掲載されていました。古くなり全く動かないNAVITIMERを触っているうちに体温によって固まっていた潤滑油が溶け、手の中で再び動き出すと言った一編。現実にこの様な事があり得るのかどうかは解りませんが、氏の漫画の中で題材として取り上げられることが多い「時間の繋がり(時の輪)」を感じる部分です。

さて、機械式時計の付き物に、数年に一度のオーバーホール(以下OH)があります。BREITLINGの場合、購入時に自動でオーナークラブの入会するようになっており、オーナー証(所有証明書)が発行されます。この所有証明書があれば、全国どこの正規代理店でもOHを受けることが出来るのですが・・・。ところが私の購入店は正規代理店で無かったため、オーナー証を発行してもらえなかったのです;つまり私のNAVITIMER君は一生涯修理もままならない孤独な運命に生まれてきたのです(泣)。と、暫く時が過ぎたある時、ジーンズのポケットに引っかかってボタン(リューズの下側)が軸ごと折れてしまいました;職場近くの大手百貨店にある正規代理店に持ち込んでも、オーナー証が無いと言うだけで修理を受け付けてもらえなかったのですが、気に入って購入したものですから傷物となった状態で使い続けておりました(大泣)。しかし、後に職場近くの時計店の方のご好意で窓口を構えていただき、修理をお願いすることができました。もちろんソレナリの金額はかかりましたが、時計に対する思い入れを門前払いすることなく受け入れたくれた諸方々には心から感謝しています。メーカー純正の保証は無くとも、身近な方の保証が得られた訳です。また一つこの時計に関する思い出が増えたような気がします。 

BREITLING JAPAN Co.Ltd: http://www.breitling-asia.co.jp/


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